先日から、英語コーチングが始まりました。英語コーチングといっても、私の場合は「英語」自体を教えるわけではなく、TOEICで目標点数を獲得するための「目標実現のためのコーチング」です。
英語という「WHAT」を教えるのではなく、目標を実現させるための「HOW」を身につけるサポートをするのが、今回の真の目的です。

そもそも「英語に苦手意識、抵抗感がある」というクライアントさん。でも今後の仕事やさらなるキャリアアップを考えるとかなり高い得点をゲットしたい、というご希望。
ベストオブベスト設定(目標の奥にある本当に実現したいことや、体験したいことを明確にするワーク)をやってみて明確になったのは「このチャレンジと実現を通して安心感を得たい。そして自信に繋げたい。」という根源的な想いがあること。
TOEIC獲得はあくまでそのための手段であり「象徴」ということですね。だから究極のことを言えば、他のことで「安心感」「自信」が持てたらこの目標自体が変わる事もあり得ます。(以前、実際にセッションでもありました。それはそれでパーフェクト!)
ただ今は「これを通してでしか、それを得られない」という想いから「全力でTOEICにチャレンジして実現させます。」とご自身にクリアに決めてもらい、それを確認してから、いよいよこのチャレンジスタートです。
学びの2重ループ

セッションの時に常に私が意図していることに「学びの2重ループを回す」ということです。それは1つの行動に、レバレッジをかけて2〜3つの学びを同時に得る方法です。
今回でいえば、TOEICの目標点数獲得が目標であり、そのために行動します。ただその目標のためだけにこのエネルギーや期間を使うのはもったいない!ので目標実現はもちろんのこと、それまでのプロセスを通して、
- 自分に合った勉強の仕方(学習戦略)を身につける
- 目標達成に対して、自分の合ったやり方を見つける
- 「苦手なことを楽しみに変える」感覚を身につける
これら「も」意図して取り組んでいきませんか?と提案させてもらいました。これは最初に「意図」すればいいだけです。どうしても私たちは「行動」に意識が向いてしまうのですが、行動した前後に少しの準備と、振り返りの時間を作ることで1つの行動が2〜3倍の気づきと学びをもたらし、加速度的に成長を促してくれます。
→学びの2重ループについて詳しくはこちらも。
「WHAT」ではなく「HOW」を確立させる

これまで、私自身が中学受験、高校受験、大学受験を経験してきて社会人になってからはTOEICも3回ほど受けました。中学、高校は第一志望には受からなかったものの、大学は留学から帰国後3ヶ月で早稲田大学に合格、TOEICは留学後10年経ったタイミングで830点を取得。その中で塾などに通って試験を受けたのは高校受験のときだけで、それ以外は独学でひとりで取り組む形でした。
ひとりで取り組むと必然的に「どうやって勉強したらいいんだろう?」「どうやってその合格ラインに、決められた期間内で到達できるんだろう?」ということに疑問を持って考え、試行錯誤せざる終えない状況になります。
また学生時代に友達に勉強について聞かれて教えることもあれば、アルバイトとして家庭教師や塾の個別指導の講師もやっていたこと、さらに社会人になってから大人の試験対策の相談に乗ることがあり、学びの対象は異なっても「その人に合わせた勉強方法を引き出し、目標を実現させるサポートをする」ということを自然と色々な場面で経験してきていました。
人によって合う勉強法は違う

その結果
- 自分に合った勉強の仕方
- 目標に対する計画の立て方
- 計画に対する実行の仕方
- 計画を調整する方法
- 人にサポートしてもらうことと自分でやるべきことの分け方
を知ることができたのが、その後の私自身の人生に大きな影響を及ぼしているなぁという感覚があります。また「私のやり方」が正しい訳ではなく「人によって合う勉強法が違う」ということをいろんな人に「教える」「引き出す」経験を通して腑に落とせたのも大きいです。
こうやって私自身の勉強方法を確立させてきた経験と、他の人のサポートしてきた経験が、今の目標実現のためのコーチングにそのまま繋がっているなぁとこういう機会に気付きます。経験にムダなことなんてないんだなぁって。
勉強に取り組むための4ステップ

ちなみに資格試験や勉強を始める前に取り組むステップは決まっていてこの4つです。
- 必要情報のリサーチ
- 目標を立てる
- テキストを決める
- 勉強計画を決める
必要情報のリサーチ
まず必要情報を分かる範囲でリサーチします。TOEICだったら
- 試験内容
- 出題傾向
- 試験までのスケジュールの組み方
- 勉強時間の目安
- 対策の手順やポイント
- 他の方の勉強法
- ツール(アプリや動画)
私は調べたら分かることをネットで検索して、必要だと思う情報をメモ帳などにどんどんコピペしていきます。関連する5〜6サイトを30分くらいでまとめて自分のための「TOEICまとめノート」を作るイメージです。
目標を立てる
計画の立て方ってさまざまな方法が提唱されていますが、これは人によって合う合わないが大きくあります。そのため「自分のやり方」を少しでも早く見つけておくとすごく安心〜!というのが実感としてあります。
ただそもそものベースの考え方、みたいなものは存在していて例えばTOEICの場合だと「現在の点数と目標点数の開き具合がどれくらいか?」によって「小さな目標設定をどこに置くか?」「計画の立て方」も変わります。
短時間・短距離の場合
目標までの点数ギャップが少ない場合、もしくは目標期限が短い場合は目標から逆算して計画を立てるのがオススメです。
例えば3ヶ月でTOEIC点数を650点→850点にどうしても上げる必要がある場合。⑴のリサーチ結果から目安勉強時間が500時間だとしたら、純粋に逆算して1日5.5時間用意する必要があります。そして目標プランニングは
- 2023/7 650点(現在)
- 2023/8 750点
- 2023/9 850点
と1ヶ月ごとに50点ずつ上げていくことになります。これはあくまで目安時間を元にしたものなので実際に勉強を始めた後の進捗によって微調整が必須になります。
長時間・長距離の場合
現在と目標までの点数ギャップが大きい場合は、他の人の参考情報を見ながら、まずはそれに関する勉強習慣を楽しく身につけるための計画を立てていくのがオススメです。なぜならギャップが大きい場合は、その期間が長期化する傾向があるので、最初にエンジンかけすぎると途中で息切れするか、嫌になるか、挫折するのが目に見えているからです。
最初は初速が遅く感じられたり、停滞感を感じるかもしれませんが、進むことよりも「楽しく、それをやり続ける習慣」を身につけることに特化した方が、結果的に早く目標達成できるからです。これは何か新しい学びを始める時もすべて同じですね。
例えば仮に現在450点の場合⑴のリサーチ結果から、
- 450点から550点を目指すには【225時間】
- 450点から850点を目指すには【1,250時間】
かかるという目安が分かったとします。もしも2時間/日の勉強時間が確保できたとしても850点到達には1年半以上ほどかかることが分かります。その場合まずは450点から
- 2023/7 450点(現在)
- 2023/11 550点
- 2024/3 650点
- 2024/7 750点
- 2024/12 850点
と段階的にゴールを設定して、クリアしていく目標設定をする必要があります。
テキストを決める
私の場合、これまでの経験から「テキストの決め方のルール」が2つあります。
テキストは1冊だけ
これは同じ目的のものは1つしか持たないという意味です。過去問、テキストや問題集、参考書、単語帳など目的が異なれば、それぞれ1冊ずつ必要です。ただ基本的に「この1冊でOK!」というように謳っているものであれば、その試験に必要な情報は網羅されているはず。やることが多いと結局できない、やらない、抜け漏れが多くなります。やるべきことを絞り「これだけは全部答えられるようにしよう」と確実に着実に理解し、答えられる範囲を増やしていくことが結局は近道です。
テキスト選びは「現物」を手にとる
これはネットでオススメされていたテキストをオンラインでポチる…のではなく、本屋さんで紙のテキストを見て、触って、決めるという意味です。どのテキストも情報が網羅されているのであれば、自分が勉強する時間それを使うわけなので「いい感じ」と思えるものの方が、取り組む時の気持ちが変わるので効果的です。
関連テキストを片っ端から5秒くらいずつパラパラ〜とめくっていって「なんかいいな」って思ったものを選ぶようにしています。
私の場合は行間があって、色使いが綺麗、紙の感触が心地いい、辺りがポイントです。逆に字が小さく、びっしり書いてあるテキストや、問題なのか解説なのか説明なのかデザイン的によく分からないものは混乱するので選択肢から外します。
勉強の際、五感の中でも特に視覚情報によるインプットの質によって吸収率が大きく変わるのでそこを工夫します。どの五感を活用すると勉強効率がいいかは人それぞれ異なる部分です。自分の特徴を知りたい方はセッションでご相談ください。
勉強計画を立てる
勉強計画とは、⑵の目標のところで決めた目標をクリアするために、具体的な行動に落とし込むステップです。
- 1日にどれくらいの時間を確保して(時間)
- 1日何を、どれだけやるか(分量)
- どのようにやっていくか?(方法)
を明確にしておきます。「勉強計画を立てる(考える時間)」と「勉強をする(行動する時間)」は分けるのがオススメです。考えながらやるのは非効率すぎます。
自分の幸せや豊さのための目標実現
計画を立てた通りに勉強を進めていく。「これであとはやるだけだ!」と思うかもしませんが「計画は立てた時点から変わっていくもの」と考えています。基本的に一番最初に立てた「計画通り」にいくことなんてありません。
計画に自分を合わせようとして、苦しくなったり、嫌になったり、出来なくて自己嫌悪に陥ったりしたことはありませんか?もしくは「やっぱりダメだ、無理だわ」とあきらめる原因にしたことはありませんか?私はたくさんやってきました。笑
そこで計画に自分を合わせるのではなくて、計画を立てて1週間やってみたら「やってみてどうだったか?」を自分に問いかけ、計画自体を微調整していくことにしました。微調整をある程度やっていくと、自分のやり方、気持ちのムラ、好みやリズムなどが分かっていきます。一旦それらが掴めると「自分に合った計画の立て方」が分かってきます。
自分の幸せや豊さのための目標実現
本来の目的は目標を実現することで合って、計画通りに進めることではありません。もっと長い目で見たら、目標を実現させることは自分が幸せだったり豊かになるためであって目標実現がすべてではありません。
「ゲームに勝つ」ために取り組んでいたら気づいたら「仲間ができてた!」というように、目標実現に向けて取り組んでいたら「自分のことをもっとよく理解できるようになった!」「自分を心地よく目的地に運んで行ってあげることができるようになった!」とそのプロセスでどんな体験をするかこそが、人生の醍醐味だと思います。
自分が心地よくやっている行動が、結果計画に沿っていく…そして楽しくなってやり続けていたらさらっと目標達成されてた!そんな感覚をつかめたら最高ですよね。
ハードルはいつも10cmで!

勉強って聞くだけで「いやだ…」という感覚を持っている方も多いですよね。私も勉強自体を「好き」と思ったことはありません。苦手な教科や分野はまったくできないし、行動が伴わない。
だけど未知の領域だけどやってみたいと思ったことや、他の人が学んでいて「なんだか面白そうだぞ」「知っておいた方がよさそうだな」と感じたときに「よし、やってみよう!」と思えるように気持ちのハードルを低くしておくことはすごく大切だなと感じます。
何かに取り組む、新しいことを始める、勉強するのはそもそも面倒くさいことばかりです。だけどそこに抵抗感を抱かずに、軽〜い気持ちで始めてみたら続いた!次の世界が見えた!と思えたら楽しくないですか?
だからこそ最初はムリして詰め込もうとせず、この4ステップに沿って、マイペースに、だけど確実&着実に進むぞ〜!ということを私自身もトライし続けています。まずリサーチしてみて「どうやったら楽しく学べるかな~」とざっくりとした計画を立て、必要なテキストなどがある場合には1つ手に入れて、まずはそれを理解&実践できるまで行動しながら軌道修正していく。シンプルなことを、淡々と、です。
自分に合った勉強法を確立させよう

学校でやっていたような数学、国語、社会のような教科を大人になってやることはないけれど、ITに関すること、お金に関すること、心理に関すること、社会に関すること…いつも「何か新しいことを学ぶ」という機会は一生続きますよね。
自分なりの「勉強の仕方」を知っておくことは、新しいことにチャレンジするハードルも下げてくれます。またいつからでも「自分に合った学びのステップ」を確立することは可能です。これも「自分を知る」の1つ。
これからご自身の「勉強の仕方」を確立しつつ、TOEIC高得点を目指して行かれるクライアントさん。そのプロセスを「苦しい・つらい」ではなく「楽しく、発見の日々」となるようにサポートしていきたいと思います。
資格取得や受験、研究や論文完成までなどの「目標実現のためのコーチング」も受け付けています。
→VOICE:「研究も論文執筆も楽しくなり、速度があがっています」
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