こんにちは!Ainessのえりです。
センスがある。センスがない。よく耳にしませんか?「一体全体、センスってなんなんだろう?」長らくそう考える機会があったのですが〈自分らしく生きるセンスの磨き方〉について言語化できるようになってきました。
不都合な真実
とはいえ…
- どうやって適切な知識や方法を知るの?
- やるべきことってどう見極めたらいいの?
- 時間をかけるってどのくらい?
- どうなったら身についたと言える?
そんな疑問が湧いてきそうです。そう、そもそものこの質問に自分自身が答えられないから迷いますね。困りますね。
ここでまず最初に残念なお知らせは、その答えは人によって異なるから「全員の正解はない」ってこと。元も子もないですね…「これは絶対に違うよ。」とか「この選択肢の中からやっていくと効果的だよ。」ということはあるけれど「これがあなたにとっての正解だよ。」と教えることは誰もできないんです。
それに知識も、技術も、1つ1つはシンプルでわかりやすくカンタンなものでも、それらを組み合わせて応用していくことに意味があります。だからやるべきこと自体はわかりやすく、カンタンなことばかりだけど、すぐに身に付くものではないのです。
ここじゃなかった症候群
自分らしく生きたいと思いながら「なんとなくいいな」「みんなそっちの方が安全だよって言うからな」という理由で目的地を決め、誰かの言うこと・方法を信じて歩いて行きました。いざ目的地に着いたら思っていたイメージとはまったく違うものでした。でも何が違うのか?どこで間違えたのか?何をしたらいいのか?皆目検討がつきませんでした。
これは私自身が経験したことです。わかりやすく、多くの人がいいと言うから…そんな知識も技術の積み上げもしていなかった結末でした。そこから「自分らしく生きるってどういうことなんだろう?」という探求の旅路が始まりました。それは今でも続いています。ここで朗報なのは「自分らしく生きる」知識と技術が今なくても、それは身につけることができるってことです。
私自身も何度も、何度も、何度も「これかな?」「あれかな?」「こっちかな?」と繰り返しやっていく中で少しずつ歩んできた道がつながり、今では「うん、すべて自ら選んできたな。」と納得して過ごすことができるようになりました。そしてこの試行錯誤の中で学び取っていったことが〈自分らしく生きるセンスの磨き方〉の“核”なんだ、ということに気がづきました。
自分らしく生きるセンスの磨き方
抽象度は高いですがそのステップは4つ。
- 知識を身につける
- 方法を知る
- やるべきことをやる
- 時間をかけて磨いていく
では具体的にどうやっていくのか?1つの例として私のケースをあげて紹介してみたいと思います。
知識を身につける
20代でこの「自分らしく生きるって?」という疑問にぶち当たった私はまず最初に知識のインプットから始めました。ピンと来る本を片っぱしから読んでいきました。雑誌、文庫本、単行本、ビジネス書、小説、ファッション、インテリア、などなど。目的は「自分が今知りたいことの入口を見つけること」。そこで幸福・精神的な豊さが心理学、コーチング、脳科学といった分野と関係があることを知りました。
方法を知る
第2に、絞り込んだ場所をじっくり探索&冒険することをしました。私は「コーチング」の入口から入っていくことに決めて、こんな研究があるんだ!こんな考え方があるんだ!と興味のままにどんどん進んでいきました。
やるべきことをやる
第3にやったのは紹介されているワークや、実践型のインストラクションを片っぱしから行動に移して行きました。それはコーチング・心理分野だけでなく様々な自己分析、性格診断、占いなどの使い方の実践&研究、哲学や物理、脳科学などアカデミックなことにまで広がって行きました。これが後の「マイトリセツ」という自己理解ワークブックの誕生に繋がって行きました。
時間をかけて磨いていく
始めた時は「いつまでやったらいいんだろう?」とは考えてはいませんでしたが、結果この時に始めた書き出しワークや、メモの取り方、物事の捉え方、整理の仕方…などを実践し続けていったことが「習慣」となり私の人生の基盤となっています。習慣化されるまでの時間はまちまちでしたが、一番手強いものは10年くらいかかったものもあります。それでも一度習慣化されたものは、もう無意識でできるもの。自分を楽しませてあげながら習慣化する技を身につけられたこと、これは時間をかけて磨いたからこそ編み出された自分だけのスキルです。そしてこれこそが〈本当の目的〉だったんだということに、後になって気づきました。
B面が本物
この経験を通して、私が学んだことは
- 自分に合った人や物事の出会い方
- 自分に合った「やるべきことの見極め方」
- 自分にとっての満足度の基準
- 自分にとっての目的地の決め方、目指し方
そういったことでした。
センスを磨く目的は「こうありたい」「こういう状況になりたい」という目的地があって向かうものかもしれないけれど、その裏側・B面にある「本当の目的」はそこじゃない。
目的地を目指してみた経験、その道のりを通じて自分を知ることこそが、自分らしく生きる近道なんですよね。
「自分らしい在り方とは何か?」その定義を知っていく。まずはその自分辞書に言葉を書き込んでいく必要があるし、「自分が望む状況になるにはどうしたらいいか?」いろんな方法を試す中で自分に合った方法を取捨選択する術が身についていく。そうこうしているうちに自分自身で考えて決断し、行動して歩んでいく“筋力”がついていく。
自分辞書を携え、術を習得して、その間に鍛えられた筋力を持つ。でも精神的に豊かに、自分らしく生きるためにはそれだけでは十分じゃない。そこに必要なのはその過程で見た景色、出会った感情、心に残った言葉、忘れられない味、心地いい肌触り…そういった彩りが添えられて初めて〈自分らしく生きるセンス〉がつるつるに磨かれていく。
そういうもんなんだ〜と今だから深く思います。
人生の本質は味わいの中に
目的地に到着することが社会的にわかりやすい「成果」や「結果」だとしたら、その目的地に「どのように向かったか?」「その道のりをどう歩んできたか?」「どんなことを感じてきたか?」が人生の本当の在り処。私はそう捉えています。
実はその人の人生の本当の在り処は、誰からもわからない。本人にしかわからない。なぜならその道のりを「どう味ったか?」は情報として共有することはできたとしても(文章、写真、会話など)、体感そのものを他人に移譲することは不可能だから。
どんなに楽しそうに見えても、どんなに幸せそうに見えても、どんなに楽しい、うれしい、ありがたいと言っていても、それは1つの「情報」であって、その人自身の「本当の体感」を知ることはできないから。もしかすると、自分自身でさえその感覚を感じることを置き去りにしているときもあるかもしれません。
逆に、どんなに辛そうで、苦しそうで、悲しそうで、寂しそうに見えても、本人が「本当に」そう思っているかどうかはわからない。他の目的があってそう見えるようにしているかもしれないし、ネガティブな気持ちを選ぶことで自分自身さえも騙しているかもしれない。
人生をどう味わっているか?
その真相は、本人しかわからない。
人生をどう味わいたいか?
それはすべて自分で選択できる。
人生の本当の在り処は「味わい」の中に。自分の人生の味わい方こそ、意志を持って選びとって行きたいですね。
見えないものを見る力
自分らしく生きるセンスの磨き方は
- 知識を身につける
- 方法を知る
- やるべきことをやる
- 時間をかけて磨いていく
この4つ。
つまりは「行動」していくこと。ただ大切なのはそこだけじゃなくその経験を通じて受け取った「目に見えないものたち」の活かし方でした。
- 自分に合った人や物事の出会い方
- 自分に合った「やるべきことの見極め方」
- 自分にとっての満足度の基準
- 自分にとっての目的地の決め方、目指し方
「目に見えないもの」を掴み、自分とうまく調和させていける技を身につけていることが〈自分らしく生きるセンス〉の正体。そしてそれは誰でも身につけることができるもの。
「行動」「結果」「成果」も大切だけどそこだけにフォーカスしていたら、いつまで立っても浮かび上がってこない最後の砦。そこはなぜなら目に見えないから。目に見えないものを楽しむ世界線もあるから。
行動の裏側にある「自分の考え」「感情」「感覚」「想い」にも目を向ける自分のための時間を。それをたっぷり味わう心の余裕を。