人によって「好き」という言葉のイメージも違えば、ニュアンスも違う。「何を好きと捉えるか?」という部分まで十人十色ですよね。
Ainessのえりです。「好きなことがない」ことに悩んでいたり「探しているのに見つからない」という不安や焦りを感じるという相談をいただくことがあります。
今回はそんな時にお届けしたい「好きなことの見つけ方」というお話しです。
最近「好きなことを仕事に」なんて言葉を目にすることが増えたような気がします。そもそも「好き」ってなんでしょう?どんな状態のことを言うのでしょうか?
私自身、さまざまな方とその方の価値観や信念の深堀りをご一緒させてもらう中で、「好き」の捉え方も、定義も、好きと感じる対象も「本当に人それぞれなんだな!」ということをこれまでたくさん目の当たりにしてきました。
そこで「好きなことがある」ことがすべてじゃないし、「好きってそんなにカチッと形があるものでもないよね…」という前提をもとに、あえて!「好きなことの見つけ方」についてシェアしたいなと思ったのです。
好きじゃないこともたくさんやる
「好きなことがあるのがすべてじゃないよね」なんて前提をお伝えした上での「好きなことの見つけ方」。え?と思われるかもしれませんが、形にできないものってそれを求めていると、求めれば求めるほど離れていくっていう現象が起こるんです。
だから相反することのように思いますが「好き」を見つけるには、(好きかわからないようなことも含めて)「いろんなことをたくさんやる!」というのがこのテーマのお返事です。
「これまでもいろんなことやってきたけどわからないよ!」なんて声も聞こえてきそうですね。そう、やっていること=行動はきっとこれまでと同じように見えるかもしれません。ただ、同じ行動をしても、人によって異なる結果が生まれます。それはなぜだと思いますか?
今回は同じ行動をしても、これまでとは異なる結果を導き出すエッセンス、思考の転換方法についてもう少しご紹介していきたいと思います。

好きなことを探してるのに不安になる理由
最初に、ちょっと考えてみてください。「あなたにとって好きってどういうことですか?」「あなたにとって、好きかどうかってどうやってわかりますか?」こんなざっくりとしたこと、考えること、ないですよね。笑
いろんな方とお話ししていて気づいたことがあるんです。それは、「好き」なことを探しているのに、焦りとか、不安、みたいな気持ちが生まれてしまう状態には、共通点があったんです。
それは「身体感覚」が伴っていないという点でした。頭で考えすぎて、身体(感覚や感情)の信号をキャッチするのを忘れちゃってる状態のまま好きを探し続けた結果、焦り・不安・絶望感の渦の中から抜け出しづらい状態になっていたんです。つまりは
- 好きなことってこういうものだろうとフレームを作る
- 行動する
- フィットしない
- 行動する
- イメージと違う
- 行動する
- ⇅無限ループ
こんなプロセスです。
「好きってこういうもののことだろう」そうやって頭で決めたフレーム(定義)が先にあって、そこにあったものを探してしまっているんですね。頭で考えていることと、身体で感じていることは違って当然です。だから最初に思考のフレームを作ってしまうと、どんな行動を起こしてもそこにフィットする感覚のものがないと焦りますよね。いくらやってもやっても、見つからない、当てはまらない、フィットしない…「え、なんで?こんなに行動してるのに。これが合ってるかなと思ったのに。」と不安や焦りの無限ループに突入してしまう。
好きなことに気づくステップ
何かが「好き」って自覚するには
- 体験する
- いい感覚を感じる
- 何度か体験したり、それが衝撃的だったりする中で
- 「いい感覚」という信号を意識でキャッチする
- 「好きかも!」と意識に上がる
- さらに行動・体験・体感する
- 「好きだ!」と確信する
っていう細かいステップがあったんです。
最初にフレームがあって、そこに合わせた感覚を探す…わけでは、なかったんですよね!
頭じゃなくて身体のセンサーを動かす
私たちってやったことないこと、知らないことについて「これが好きです!」って言えない。なぜなら「やってみないとわからないから。」
いろんな経験をする中で「なんか、いいな〜。」「あ、やっぱりいいな〜。」そんな積み重ねが気づかないうちにどんどん溜まっていってある時「あ、これが好きなんだ!」って気づくもの。だから〈感じる〉〈感情をキャッチする〉〈感覚を味わう〉そういった身体感覚を働かせてあげないと、気づくことができないんです。
いくら頭で「これが好きかな?」「これは楽しいかな?」って思って動いてみても「こういうのが好きな人って素敵!」とか「好きなことを仕事にしたいから、仕事に役立つものを好きになりたい!」とか思っていたら、結局、ず〜〜〜っと頭で処理して、くるくる思考が回っているだけ。
肝心なのは「心の底からいいと感じる」身体感覚のセンサーを動かしてあげることで、もしかすると自分がいいと感じたものとか、心地いいと思ったことは他の人と違うかもしれないし、自分が思っていた「好き」のイメージとか感覚とは違うかもしれないんです。
「好きかどうかわからないけど、この感覚いいなって感じる」みたいに、感覚を通してその体験や物事を捉えられるとき、後から「あ、これが好きの感覚だ」と安心して掴むことができる。
この順番によって、深く自分自身の源泉に気づけるんだな、ということがわかったんです。なので、思考で「好き」を探してきていた方々の多くは、身体の感覚で「好き」を掴んだ時に「え~~~!?」と驚かれます。イメージしていたもの(=フレーム)と、違ったんですよね。

本当の「好き」に出会うところ
身体感覚を伴った「好き」を見つける時って、
- なんの気無しにやっていたこと
- やらざる終えなくてやっていたこと
- 人に誘われたひょんなきっかけで
- やることがないからしょうがなくやったこと
- ちょっと気になったからトライしてみたこと…
みたいな…そんな軽さで、てきと〜に動いていったことが、ふと、ある時立ち止まったり、振り返ってみた時にじんわりとわかる感覚なんですよね。(なのでリフレクション/振り返りがとってもオススメです♪)
そうやって初めて「好き」の感覚が意識に浮かび上がってキャッチできる時というのは、それは「○○だから好き!」という明確な理由とともにわかるよりも、「心地いいから」「自然だから」「無意識にやっちゃっていたことだったから」というように、ふわっと出現するものだったりします。
だから「好きなことがわからない」と「好きなことがなくて不安だ」と思っているときに「さぁ今から好きなことに出会うぞ!」「そのために行動するぞ!」「見つけるぞ!探し出すぞ!」って未来にサーチライトを照らして、行動したらすぐに見つかる!ってものではないんですよね。
好きを見つけるのって、無駄なことのように思えるいろんな行動とか、出来事とかがすべて絡み合っていて、さらにそれを「無駄」とか「目的」とか「理由」とかの思考で片付けちゃうんじゃなくって「あ〜なんか嫌な感じ」とか「なんだか心地いいな」なんていう身体感覚を働かせてあげながら過ごしていく過程で、ある時「あ、これ好きだな!」って深く気づく=浮かび上がって来たものを、さっとすくい上げるようなものだと思うんです。
そう考えると、何かを始めることにも、何かを好きになることにも、究極的に理由なんてなくて、メリットがあるから好きになるわけでもないし、好きになるために行動したら見つかるものでも、ないですよね。だから〈面白そう〉〈楽しい〉〈なんか、いいな〉〈なんだか、心地いいかもな〉〈なぜだか楽ちんだな〜〉とかそんなふわっとした感覚の積み重ねで輪郭がはっきりと浮かび上がってきた時が「好き」なものとの再会の時。そう、再会です♪
もうすでにあった感覚に気づいて、自覚した時、それは「見つけた」のではなくて再会したんです。

幸福感は、味わいの中に
「好きなことの見つけ方」それは「好きかわからないこともたくさんやってみる!」こと。体験が先で、感覚をつかんで、初めて「頭で認識する」という順番。
そもそも、のところで別に好きなことがあると思えることがすべてじゃないし「好きってそんなにカチッと形があるものでもないよね…」という前提をもとに、お話してきました。ライフデザインパートナーとして自分らしい人生づくりをお手伝いしていますが、そもそも自分らしさという定義も本当に人それぞれ違うんです。「人生を楽しまなきゃいけない!」とか「好きなことを仕事にしなきゃ、幸せになれない!」とか…それも頭で作ったフレームかもしれません。そこが求めているものじゃない人だっているんです。それが、いいんですよね。
ただあえて、の見つけ方でいうと好きなことを見つけるポイントは
- 感情とか、感覚を味わって、身体感覚を使うこと
- 「なんか、いいな」みたいなほわ〜っとした行動を積み重ねまくること
ということもご紹介してきました。具体的な方法は、その人によって異なると思いますが、あなたにとって、自分の感覚を味わうためにできる行動にはどんなことがありそうですか?あなたにとって「なんか、いいな」「心地いいな」「興味あるな」と感じていることはなんですか?
そんなところに、あなただけの隠し扉があると思います。「見つけなきゃ!」とフレームを作って焦るのではなく、ゆるりと自分の「好き」の感覚に気づく、そのプロセスを楽しんで行けたらいいですね。
音声でもお届けしています
音声(stand.fm)でも今回の内容をお届けしています。ご登録が必要になりますが自分らしいライフスタイルづくりに関するストーリーを声でもご紹介しています。ぜひ合わせてお楽しみください!