怒りのコントロールはどうしたらいいですか?
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セッションで「怒りのコントロール」についてがテーマに上がることは多々あります。そんな時にそもそも…「イライラする現象の捉え方」について、一つの選択肢をご提案させてもらうことがあります。
それは「イライラする現象が起こる」のは嫌なことではなく「あなたに気づく能力がある」と捉えてみるのはどうですか?という異なる視点のご提案です。
イライラするとか怒りを感じるっていうのは、そもそもそこに「何かがある」と気づくことができた、ということ。気づかなければ、そこに対して感情的に反応することはできません。
つまり「イライラすること」「すごい気になること」とは、別の視点で捉え直してみると「その人の強みを教えてくれている」現象だと、私は思うのです。
イライラの種は、自分の才能のありか
例えば、手際が悪い人にイライラするっていうことがあるとします。本人は手際がいいのが当たり前だから、気になっちゃうんですよね。つまりは「その人は手際がいいから、そうでないこととのギャップに気がついている」ということ。つまりは自分にはその人には気づけていないことに気がつけているんだ、ということを教えてくれた出来事とも言えませんか?それが強みであることを教えてくれているっていう出来事として、捉えることもできるのではないかと思うのです。
他にも掃除をしていて「この部分、まだ汚いよね。」と気づいてしまったばかりに怒りを感じるとします。それは自分自身が「細やかなところまで気が付く」「気が利く」「細やかさがある」「視野が広い」そういった強みがあることを教えてくれてると捉えることも可能です。
もちろん、怒りは怒り。そういう出来事が怒るのは最悪。その捉え方を選ぶのもありです。人生はすべて自分の選択です。ただもしも、イライラや怒りの出来事も「自分の能力を教えてくれてる出来事だ」と捉え直すとしたら、今後自分の人生にはどんな違いが生まれるかなと想像してみるのも悪くはないと思います。
私も以前はイライラすること、怒りを覚えてることがあると「あぁもう本当に最悪。」「なんでこうなるの…」とぼやかずにはいられませんでした。ただ、この捉え方を試すようになってから、嫌な出来事が起こった後の気持ちと状況整理のスピードが格段に上がったのです。すると不快な時間を短くすることができるので、以前よりも長く心地いい状態でいることができるようになりました。また自分の強みや人との違いにも、より自覚的になれるようになったので、自分がどんな人かを冷静に、落ち着いて受け入れやすくなったこともすごい良かったなと感じています。
「感情をなくす」は不自然なゴール設定
ちなみに「怒りたくない」「イライラしたくない」というように「感情をなくす」をゴールにしてしまうと、なかなかうまくいきません。なぜならそれは不自然なことだからです。
その状態になることをゴールにするのは、不毛な努力のように思います。不可能なことをコントロールしようとして余計自分を苦しめるようになります。イライラすることも、怒りを感じることも、感情が動くことは自然なこと。それにその経験自体…実はけっこう素晴らしいことですよね。だってそれだけの想いとか熱量が自分の中にあるってことだから。
また感情が動かされる出来事に遭遇するということは、新しいことに挑戦したり、新しい体験をしているということでもあります。そこから気づきや発見があって、人生は彩り豊かになるはずですよね。
ただ気をつけたいのは「同じようなことでイライラする」「同じようなことで繰り返し怒りを感じる」という出来事が続くときです。具体的な出来事は違っても、同じような現象に反応しているなと感じる時、それは「根本/本質解決していないよ〜!」というお知らです。そんなときは丁寧にその出来事の意味を、深掘りしたり、シフトして捉え直す必要があるよということです。
怒りを捉え直すと、得意と不得意もすぐ分かる
怒りの出来事の裏側には、自分の才能がある。その前提に立って、1つ1つを捉え直していくと自分の強み・得意・魅力というのはとってもシンプル&簡単に見つかります。(それをすぐに自分が受け入れられるかどうかは別として…^^)
それを繰り返していくと「これ私得意だし、好きなことだからもう勝手にやっておこう〜」そういう部分が明確になります。すると、他人に依頼してイライラすること自体まず減りますね。するとまた気がつくかもしれません。もしかするとイライラの原因を、自分でいたかもしれない、と。(笑)
逆に自分が不得意なこと、どうしてもうまくできないことも分かってきます。自分が頑張ってもうまくできなくてイライラしていると、それに誘発されて人はイライラし始めるものです。空回りしてしまう時というのは、こういう時に起こりやすいですよね。
自分の得意が分かると人の不得意も分かるし、自分の不得意が認められると他人の不得意も自然と受け入れることができるようになりますよね。不用意に人からイライラされたり怒りを買うこと自体もなくなります。
怒りもただの「感情というエネルギー」
怒りってある対象(相手・出来事)に対して「怒ってる」「イライラする」「ありえないと思う」そういうよくない出来事として捉えることもあるかもしれません。でも怒りは、自分自身の中にある才能とか能力とか本当に宝のありかを教えてくれるサインなんです。
怒りもただの「感情というエネルギー」の1種類。そのため「抑える」「コントロールする」という対処方法を、私はお勧めしません。エネルギーは無理に抑えようとすればするほど暴走します。溜め込もうとした身体に不調をきたします。
逆にしっかりと「すごいムカつく!」「イライラする!」「ふざけんな!!」何でもいいんですけど…その感情自体ははしっかり受け止めて、爆発さえてOK!「人に」とか「相手に」という意味ではなくて「生まれたエネルギーは発散させちゃえ!」って意味でね!
感情に色をつけて、ジャッジするのを止める
大切なポイントは、その怒りのエネルギーを「自分にとってニュートラル」に「糧に転換させる」っていうこと。感情のエネルギーに「いい/悪い」はありません。もしも「この感情はいい感情だ」「この感情は良くない悪い感情だ」と考えているとしたら、それは自分の中でジャッジしている、と言えます。
自分の感情にラベルを付けることで、実はそのエネルギー自体をジャッジしちゃってる。自分にとってネガティブなイメージで物事をジャッジしたり、ラベリングすると、その物事というのは扱いづらくなってしまう傾向があります。何事も一旦型にはめてしまうと、私たちはその枠から自由になることの方が難しかったりします。人生という長い目で見てみたとき、このようなジャッジやラベリングは、いつか自分で自分を苦しめる枠組みになってしまいます。
もしも自分の中に感情の種類にラベリングをしているなと感じる部分があるなら、今後は感情の種類に良い悪いっていうジャッジはもう辞めてみませんか?その代わりに「発生したエネルギーを自分の人生に有効に使うにはどうしたらいいかな?」ってことを考え始めてみませんか?怒りはあなたの才能・強み・魅力を教えてくれる最高の出来事、ですよ。怒りやイライラの感情も、Just Enjoy!
〈怒りの感情〉
どうやって向き合っていきたいですか?
音声でも配信しています
音声でも今回の内容をお届けしています。合わせてお楽しみください。
【#54 怒りは自分の能力のありかを教えてくれる】