
こんにちは!Ainessのえりです。
転職したけれど仕事ができなくてつらい。
異動で業務内容が変わりどう取り組んだらいいかわからなく落ち込む。
起業してやることが多く追いつかない。
新規事業・プロジェクトのスタートについていけなくて悩んでいる。
そこからスランプに陥ってなかなか抜け出せなくて困っている。
最近、そんな相談をよくいただきます。
環境・状況変化に伴い、新しい知識やスキルが求められ、最初は特に四苦八苦することもありますよね。新しいことを学び、吸収しようとするとき、自分にとって「もっとも効率がよくて、効果的な方法が何か?」を理解しておくことはとても役に立ちます。
今回はそんな学びの〈成功パターン〉の見つけ方についてご紹介していきたいと思います。
スランプの時は〈いい状態〉を思い出そう

これまで私自身、住宅メーカー、セミナー会社、ライフコーチとして独立する、というまったく異なる3つの経験をしつつライフコーチとして人生の大きな転換期に、伴奏者としてサポートさせていただくようになって7年目。これまで様々な方のキャリアシフトの伴奏をさせてもらってきました。
いろんな転機に立ち合わせていただいて思うのは、誰でも人生にはさまざまな局面があるということ。もちろんスランプの時期も訪れます。物事がうまく行かない時はついつい「この状態をどうにかしなくちゃ」と考えますよね。なのに考えれば考えるほど空回りしたり、気持ちが沈んだり、考えがまとまらず頭がごちゃごちゃしてしまう。そんな時に今日の内容を役立てていただけたらうれしいです。
なぜならスランプの時こそ考えて欲しいのは「いい状態」なのです。特に今回は過去の成功体験を、現状に応用する方法についてご紹介したいと思います。

スランプから抜け出せない原因
スランプが続く原因は〈失敗の理由〉探し
では、スランプから抜け出せない最大の原因は何か?というと…「うまくいかないこの状態」について考え続けているからなんです。
困難な時ほど、視野が狭くなりがちで目の前のことにとらわれてしまいます。つまり「今の状態からどうにかしなきゃ」と、どうしても積み上げ式で考えがちです。そしてこの「うまく行かない」要因や状況について考えれば考えるほど、その状態から抜け出せなくなるというのが脳の仕組みです。
本当に大切なのは〈成功の理由〉
私たちの脳は「考えたこと」にエネルギーを集中させます。つまり「考えたことが実現する」ようになっています。「この状況から抜け出したい」という時、その人の頭の中で何を考えているか?というと「スランプ状態」のことを考え続けていることになります。つまり「スランプ状態」を実現するためにエネルギーが注がれてしまいます。
うまく行っている時、私たちはそれを振り返って〈うまくいった理由〉を考える機会ってあまりありません。うまくいかない時には「どうしてうまくいかないのか?」と〈うまくいかない理由〉を考え悩みます。本当に大切なのは「うまくいかない理由」よりも「うまくいく理由」なんです。
〈成功パターン〉は困った時の処方箋
新しい環境に飛び込む時、ガムシャラに目の前のことに取り組むよりも、学びの〈成功パターン〉を理解しておくことで時間も労力も効果的に使えるようになります。またそのパターンをいくつも掘り起こしておくことで、途方にくれて立ち止まるのではなく「1つ目がダメだったら2つ目。」というように、仮説を立てて課題に対して動き続けることを可能にしてくれます。
風邪の引き始めにさっと対処するように〈成功パターン〉は「困った時の対処レシピ」となってくれます。

〈成功パターン〉の見つけ方
〈成功パターン〉4ステップ
では実際に、どうやって〈成功パターン〉を見つけていくの?ということについてもお話ししていきたいと思います。〈成功パターン〉を見つけるのは
- うまくいった出来事を思い出す
- その過程を3〜4つに分ける
- うまくいった理由を拾い出す
- 応用できることを見つける
この4ステップです。
具体的にはQ&Aの形で進めていくのがスムーズです。
- これまでの経験で、気づけば得意になっていたものってどんなことですか?
- それはどうやって、得意/好き/できるようになりましたか?
- うまくいったポイントはなんでしたか?
- 今に活用するとしたら何ができますか?
この4つの質問がキモです!

実際のQ&A
Aさんは希望の会社に転職されて1年。なかなか新しい仕事に慣れず思うように結果が出せない状態が続いていて「これからの仕事のやり方について考えたいんです。」というお話からセッションが始まりました。話をしていく中で〈成功パターン〉を探り、それをこれからの仕事のやり方に応用していく方法を洗い出していきました。そのやりとりをご紹介しますので参考にしてみてください。
ERI
〈1〉「これまでの経験で、気づけば得意になっていたものって…どんなことがありますか?」
Aさん
「んん…学生の時、理科がすごく得意で大好きでした!」
ERI
〈2〉「へぇ!そうだったんですね。それはどうやって、得意、好きになって行ったんですか?」
Aさん
「もともと家族で話していたりして、旅行の際にも博物館に行ったりしていました。そのため、早くから興味があったこと、それに放っておいても基礎知識が入ってくる感じで。授業が始まってからは先生にどんどん質問して興味を深めに行っていた気がします。」
ERI
〈3〉「そうだったんだ…すごい。その時、うまくいったポイントがあるとしたらそれはなんだったんでしょう…?」
Aさん
「んん〜なんだろう。興味があることをやっていた、ということと全体像がわかっていたという部分だったかなぁ。」
ここでAさんの学びの〈成功パターン〉が「興味があること」「全体像を把握していること」という2つが浮かび上がってきました。
転職の段階ですでに興味のある会社&部署に入られていたので1つ目はクリア。2つ目について引き続き伺っていきました。
ERI
〈4〉「ちなみに全体像を知るというポイントを、
今の現状に当てはめるとしたら何ができることありそうですか??」
Aさん
「会社と業務の全体像を把握しきれていないことがすごくもどかしかったんです。全体像を理解することで、どこについて、何をしているのか?がわかり目的にそった仕事をすることができる気がして。」
ERI
「え、それAさんにとってすごく重要そうな気が…。もし明日、それに直結することでできることがあるとしたら何ができそうですか?」
Aさん
「自分用の概要マップ作りかな。それ、やってみようと思います。」
と、具体的に何をするか?というアクションプランがすごくスムーズに出てきました!
ポイント
- 多角的に出来事を思い出してみて!
悩んでいることの枠にとらわれず、とにかく過去のうまくいったことを思い出すのがコツ。「仕事」について悩んでいるけど、スポーツ、趣味、勉強…など別分野のことも含めて、うまくいった出来事を思い出してみてください。 - 3〜4つ思い出すのがオススメ
今回は1つの経験から、今に使えるポイントが出てきましたが出来事はいくつか洗い出してみると成功パターンの特徴がわかりやすくなります。 - 5分でできるベイビーステップをまずは1つ
最初の一歩は、とにかく絶対に、すぐに、カンタンに、秒でできる!くらいのものをあえて選ぶことが大切。こういう状態の時は、物理的に物事を進めることにフォーカスするよりも、まずは課題に対して「動いたぞ」「動けたぞ」と自分に体感させてあげることの方が重要です。

スランプ脱出〈成功パターン〉の見つけ方まとめ
今回は新しいことに取り組むときの学びの〈成功パターン〉の見つけ方についてご紹介してきました。そのステップは
- うまくいったことを思い出す
- その過程を3〜4つに分ける
- うまくいった理由を拾い出す
- 今に応用できることを見つける
でした。
スランプの時こそ「いい状態」について考え、〈成功パターン〉を思い出して1つ1つ具体的なアクションへと繋げていきたいですよね。そして1つ目が効果がなかったら2つ目へと、行動し続けてみることです。
私たちは、思い通りにいかない時こそ新しい挑戦をしたり、これまでには考えられなかった選択をしたりして、既存の枠を壊さざるおえない状況になりますね。でもその枠を壊していく経験こそが、人生においてとても貴重で、意味のある機会になると思うし、枠から出てみて初めて、想像を超えた新しい世界が見えることばかりだな、と思います。
私も今でもスランプにたくさん出会います。そしてそんな時はいつもこの〈成功パターン〉と「本当の望みはなんだろう?」とそもそもに立ち戻るようにしています。避けても本質的な課題は形を変えてやってくる。ならば「大変だなぁ〜」ということさえも早い段階で楽しさに変えていきたい!未来の自分が「大変だったけどよかった!」と言える経験にしていきたいなと思いながら日々過ごしています。
これからも新しい学びと挑戦していくあなたに。
学びの〈成功パターン〉という対処レシピづくり、ぜひ試してみてください。